インドネシアのジョコウィドド大統領が8月26日にジャカルタで首都をジャカルタからカリマンタン諸島に移転することを発表しました。
そこで今回は移転に関して、
- 首都移転の原因
- 首都移転時期
- 首都移転の問題
- 首都移転で得られる経済効果
を小学生にも分かるように解説していきます。
インドネシアが首都移動を発表!
カリマンタン島(ボルネオ島)の東カリマンタン州の主要都市バリクパパン近郊移動させる事が決定しました。
466兆ルピア(約3.5兆円)を投資して、2020年にマスタープランを策定して2024年に行政機能の移転を始めていく予定。
カリマンタン島(ボルネオ島)とは?(選定理由)
参照元:東京新聞
カリマンタン島(ボルネオ島)は3か国の国境を持つことで有名で、
【インドネシア・マレーシア・ブルネイ】の3か国の有する島となっています。
政府が3年の間次の首都にふさわしい場所を調査する中で、
東カリマンタン州クタイカルタネガラ県と北プナジャムパスル県の両地域にアクセスできる地域が最もふさわしい事を明らかにしました。
カリマンタン島を選定した理由として、
- 地震・津波・火山噴火等の自然災害のリスクが少ない
- インドネシア国土の中心に位置する
- バリクパパンやサマリンダなどの地方都市の近くにある
- インフラが整っている
- 18万ヘクタールの土地が利用可能
が挙げられます。
首都ジャカルタからの移転理由は?
インドネシアの現在の首都であるジャカルタから首都を移転させる意向を発表しましたが、
移動する理由は何なのでしょうか。
ジャカルタの人口(約1000万人)
面積(約700平方km)
は東京23区とほぼ同じですが都市機能は劣っています。
主な原因としては、
- 交通渋滞・大気汚染
- 違法な地下水採取
- 経済格差
が挙げられます。
移転理由①:都心部の交通渋滞
ジャカルタの人口が3千万人を超えているジャカルタは、
交通渋滞や大気汚染に長年悩まされてきました。
渋滞が生む年間の経済的損失は約100兆ルピア(約7500億円)にも昇ります。
また、
公共交通機関が発達しておらず自動車があふれており、世界でもまれにみる渋滞が毎日発生しています。
改善をしようにも人口が密集しているため「道路一本通すのも容易ではない状態」と言われています。
移転理由②:地下水の採取
違法な地下水採取が原因で地盤沈下も進んでおり、2050年にはジャカルタ市内の35%が水没するデータも提示されています。
移転理由③:経済格差
首都近郊と地方の間のる経済格差は東南アジアに共通する問題だが、
インドネシアの場合は国の隅々まで富を分散するのは困難を要する。
約1万3000の島々を持つインドネシアは、2億6000万人もの人口が存在している。
ジャカルタから見て「辺境」にある地域の人々や経済成長の恩恵を受けることができない人々、
権威主義的に反発する人々に対しても均等に経済の恩恵を受けられるよな体制を作ろうとしています。
ジャカルタから中心部の島に移ることにより、開発の遅れている東側地域も経済発展を見込めると言及しています。
移転後のジャカルタ経済
インドネシアには1500社を超える日本企業が進出しておりますが、
インドネシアの首都がジャカルタからカリマンタン島に移転した後のジャカルタの経済状況はどのように変化していくのでしょうか。
日本大使館は「(首都移転の)大きな影響は今のところ考えにくい」と考えている。
まとめ。
オランダから独立した後に何度も首都移転を計画していましたが、
今回新たに実現する意向を示し、新首都建設と経済発展を考えて信頼形成とインドネシアの発展を図ろうとしている。